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第24回大田区剣道連盟池上支部少年少女錬成大会講評

審判長 菊田叔明

令和5年12月17日(日)毎年恒例の本錬成大会が開催されました。会場となった蓮沼中学校体育館は例年より暖かく感じられましたが、はだしの選手は冷たいと思います。

水野 花純さんの選手宣誓では胸が熱くなる思いでした。


最初に行われた基本試合の部は、元立ちに対し二人の選手が同時に二往復、面・小手面・小手胴・面を打ち優劣を競います。判定の三本の旗は「3対0or2対1赤の勝ち勝負あり」、と判定され会場は拍手に包まれました。優秀賞に輝いた藤田 結莉愛(蓮小剣)さんはじめ六人の選手は皆甲乙つけ難し、でした。


次は小中学生混成のチームによる試合です。チームは所属の枠を取り払い学年や実力を考慮した構成としました。1チーム6人が9チームでリーグ戦を行います。単純計算で一人

八試合、欠員のあったチームは誰かの試合数が増える仕組みです。不戦勝はありません。

優勝は信成監督率いるEチームでした。先鋒植松(中央剣)・次鋒井口(矢口剣)・四将

内藤(矢口剣)・三将渡辺(池小剣)・副将岡田(慧蓮小剣)・大将遠藤(鵜の木)

それぞれが勝ち越した結果の優勝でした。津田監督のFチームは欠員が二名、三将岡田(昌蓮小剣)と副将多田(中央剣)が正に八面六臂の活躍となりました。

優秀賞 川口(蓮小剣)小谷野(矢口剣)・西村(矢口剣)・堀内(矢口剣)・水野(太矢口剣)・水野(花矢口剣)・渡邉(矢口剣)・内藤(矢口剣)となりました。


団体戦

小中学生の部は一位から三位まで矢口剣が独占し同三位に鵜の木Aが食い込みました。矢口剣畏るべし。池小剣、鵜の木、蓮小剣、中央剣何れが牙城を崩すか楽しみです。

一般団体戦はキャノン剣道部も参戦し3人制10チームが覇権を争いました。

結果は若手を3人揃えた鵜の木Aチームが堂々の勝者となりました。

一般団体戦での決勝戦で興味深い現象を目の当たりにしました。それは中堅戦加藤(鵜の木)対斎藤(矢口剣)の一戦で歓声が頂点に達したことです。年齢差30才超と思しき戦いは、斎藤選手に多くの声援が向けられ加藤選手は100人の敵を相手に戦っている気分ではなかったかと思います。


この大会を通じて剣道の楽しさをより一層感じたことは言うまでもありません。

基本試合では未来を想像し、混成試合では対戦相手が仲間になり、いつも一緒に稽古をしている仲間が敵となる。その様な剣道の多様性を考えました。そして、団体戦に至っては

この小中学生の中から日本を代表する龍虎が生まれるのだ、と胸が騒ぎました。

剣道人口は日本国内で177万人、よく比較される柔道人口の約10倍になるそうです。

一般団体戦のように年代を超越して戦える競技が他にあるでしょうか。

池上支部錬成大会は72才の審判長に夢と希望を与えてくれました。ありがとう。

                                    

以上








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