大会概要
東京都剣道連盟創立70周年記念・令和3年度東京都青年剣道大会
日時:令和3年9月5日(日)
於 東京武道館
【男子の部】
○出場選手
・監督(カッコ内は所属団体)
先鋒:佐野 貴紀(南蒲剣友会)
次鋒:根本 祥太郎(小池自治会剣道部)
中堅:福田 竜児(東競武道館)
副将:岩橋 涼太(修剣会)
大将:西村 大地(鵜の木剣友会)
監督:坂田 和也(修剣会)
○結果:3位入賞
2回戦:対武蔵野市
「大田区 2(4)‐1(4) 武蔵野市」で勝利
先鋒・佐野は肩に痛みを抱えながらも冷静な試合を展開し上段から諸手メンを先取。その後相手に打ち終りを捉えられ一本を返されるも、焦ることなく再度諸手でメンを決め勝利。
次鋒・根本は初太刀を相コテ面で先制。その後は相手が仕掛けたところを狙うも一瞬遅れてしまいコテを献上するも、終始主導権を握り飛び込みメンにて勝利。
中堅・福田は常に先をかけながらも相手の打ち終りを攻め引き分けに持ち込む。
副将・岩橋も福田同様に終始試合をコントロールし引き分けに持ち込んでチームの勝利が確定。
今回、初めての大将を務める西村は相手上段選手に結果二本負けとなりましたが、 不気味なくらい落ち着いた試合運び・・・・以降に期待。
3回戦:対江東区
「大田区 3(7)-2(3) 江東区」で勝利
先鋒・佐野は序盤から片手コテを駆使しペースを掴み、相手が出てきたところを抜き面で先取。その後も積極的に仕掛け、片手コテで二本勝ち。
次鋒・根本は冷静に対処し相手が出てきたところをコテに打ち二本勝ち。
中堅・福田は前衛二人の流れを継いで勢いのある試合を展開し、飛び込みメンと出 コテを連取し二本勝ち。前衛3人にてチームの勝利が確定する。 副将・岩橋も積極的に攻めるが相打ちで旗が割れ一本を献上。その後豪快な飛び込 みメンを返し、その勢いで直後の立会いに勝負を仕掛けるも、相手に対応されてしま い面を献上。惜しくも 1-2 で敗退。 大将・西村はコテを先制されるも、直後の立会いで冷静にコテを打って返す。最後 は相手に豪快に面を打たれ 1-2 で敗退するも相変らず落ち着いた佇まい。
準決勝:対板橋区
「大田区 2(4)‐1(2) 板橋区」で勝利
先鋒・佐野は積極的に仕掛けるもペースを掴むことが出来ず、相手の術中にはまってしまい二本負け。
今大会初めて先制を許してしまい不穏な空気が立ち込める中で、次鋒・根本が見事にその空気を断ち切る。相メンと飛び込みメンを連取しスコアドローに持ち込む。
中堅・福田は根本の作った流れに乗り積極的に仕掛けるが、相手のガードが堅く惜しくも引き分け。
副将・岩橋はここで腹を決め勝負をかける。序盤から大胆に仕掛けツキで先制。最後は連打からメンを決め二本勝ち。
大将・西村は 1勝(2本)のリードを貰うも力のある相手だけにまだ予断を許さない状況。ここでとうとう真価を発揮する。果敢に仕掛けてくる相手に我慢しながら自分の得意な場面を生みだしたところでコテを先制しチームの勝利を決める。その後は相手にコテを許すも冷静に試合を運び引き分け。
決勝:対府中市
「大田区 0(2)-3(6) 府中市」で敗退し準優勝
先鋒佐野は相手にペースを握られしまい残念ながら二本負け。
次鋒・根本は豪快に飛び込み面等で攻め立てるも、相手に手元を捉えられコテを献上し一本負け。
中堅・福田は積極的に仕掛けるも相手のガードを崩せず惜しくも引き分け。
チームの勝利には絶対に勝たなければならない状況の副将・岩橋は、序盤から有効打突を繰り出すも旗は上がりきらず、逆に相手にコテを先制される。後がない状況に 陥ったが、相手がいついたところをメンで捉え即座に一本を返す。最後は大胆に勝負 を仕掛けたが相手の方が一瞬早く相メンを打たれ惜しくも1-2で敗退。ここでチーム の敗退も確定する。
大将・西村は相手が打って出たところを返しドウにて先制。その後試合中盤で相手 選手が足を痛め、一時中断。ここまで勝負師として研ぎ澄まされていた西村であったが、痛みに苦しんでいる相手の姿を見て、本業の柔道整復師の血が騒ぎ出した様子?・・・ 血が騒いでしまった西村は試合再開直後にコテを献上されてしまい 1-1 の引き分け。
結果、惜しくも準優勝となりました。
【所感】
新型コロナウイルスが蔓延する中で満足に稽古が出来ない状況にも拘わらず出場した選手は個々に自分の力を精いっぱい発揮し、且つチームとして力を合わせて試合ができ、決勝まで戦えたことが大きな自信になったことと思います。
また大会前は稽古場所がない状況の中で、島村副会長、坪井先生、五十嵐先生やその他たくさんの先生方にご尽力頂き、毎週志茂田小学校で稽古を行わせて頂いたことに感謝の気持ちで いっぱいです。
大田区剣道連盟の先生方には、引き続きご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い致します。
【女子の部】
○出場選手・監督(カッコ内は所属団体)
先鋒:田村 祥子(仲六少年剣友会)
中堅:吉岡 夕希(大森剣友会)
大将:渡邉 彩 (高砂香料)
監督:松本 卓也(矢口剣志会)
○結果 3位入賞
1回戦:
大田区 2(3)-0(1) 府中市
2回戦:
大田区 2(3)-0(1) 杉並区
準決勝:
大田区 0(0)-2(2) 足立区
〇報告
新型コロナウイルス感染拡大に伴い昨年度は中止となった本大会。
今年は関係各位 のご尽力により2年ぶりに開催され、東京都の各市区群の代表15チームが、11月 に実施される全国青年大会の切符をかけて覇を争った。
大田区女子は4年ぶりの東京都制覇&全国出場に向け、緊急事態宣言が発令され稽 古の機会に恵まれない中でも、時間をつくり稽古に励んできた。
1回戦は府中市と対戦。
先鋒・田村は東京都4連覇時に主に先鋒で活躍。本大会ではチームの牽引役を担うが、初戦は久しぶりの試合で緊張もあったか、有効打を奪えず引き分けに終わる。
中堅・吉岡は、序盤相手に流れを奪われ、手元が浮いたところにコテを献上。
これで火が付いたのか、その後は持ち味の強い攻めを繰り広げ、相手が不用意に間を詰め たところをメン、そして相手を引き出しての出ゴテと二本取り返し勝利。
大将・渡邉は引き分ければ勝ちであったが、守ることなく攻めに転じ、相手の手元を浮かせてコテを先取。
その後も臆することなく攻め続け、一本勝ちで試合を締めた。
2回戦の相手は杉並区。
先鋒・田村は、初戦と比べると動きがよく、自身のペースで試合を進めるも、決め手に欠けて引き分け。
中堅・吉岡は初戦の勢いを維持し、中盤メンに乗って一本勝ち。
1回戦と同じくリードした状況で大将戦を迎えた渡邉、落ち着いた試合運びを進めながらも攻め手を緩めず、相手が下がったところにメンの連続打ちを決めて一本勝ち。
2回戦も 2-0 で快勝した。
準決勝では足立区と対戦。
先手を取りたい先鋒・田村は気迫溢れる攻めで果敢に打ち込むものの、相手も打ち負けず双方有効打突なしの引き分け。
中堅・吉岡は終始攻勢であったものの、手の内を知られている相手ということもあるのか一本取り切れず、逆に打ち終わりの居つきを狙われメンを奪われる。
その後も 惜しい技が続いたが時間切れで一本負け。
取り返すしかない大将・渡邉は、地力のある相手に臆することなく戦い互角以上の 勝負を展開。
しかし試合中盤、交錯し倒れたところに引きゴテを喰らい先取される。
必死で取り返しにいくも相手の守りも固く、結果 0-2 での敗戦となった。
3位入賞ではあるものの、目標の優勝には届かず、選手はこの結果に満足はしておりませんでした。
しかし、久しぶりの試合で難しいコンディションにも関わらず、全体的によく動けており、チームワークを発揮し勝ち上がれたことはよい経験になったと思えます。
どのチームもコロナ禍においては練習機会が確保しにくいと聞いておりますが、大田区では諸先生方のご厚意により毎週練習場所を提供していただけたことが実になったと思っており、改めて感謝いたします。
各人が本日直面した課題に向き合い、稽古に精進し、来たる諸大会で大田区の名を再び轟かすことを期待しております。